水道水と塩素
水道水のまずさの原因のひとつにはカルキ臭さ、消毒用の塩素があります。
日本の場合水を浄水場からかなり遠距離まで運ばなくてはなりません。
ビルの貯水タンクにためなくてはならないならないこともあるので、
伝染病などの病原菌による汚染を防ぐ必要があります。
しかし、水は汚れていると塩素はなくなってしまうため、
水が汚れていればいるほど大量の塩素が必要なのです。
日本では、蛇口で塩素が残ってないと法律違反になってしまうのです。
まずさの原因
水道の水がまずいのには他にも原因があります。
もし水の中にアンモニアが入っていれば、塩素と結合して、刺激臭を出す。
さらに、ダムなど水がたまっているところには藻が生えていきます。
本来藻が繁殖するためには窒素やリンが必要なのですが、
家庭からの排水に大量に含まれているため藻はどんどん増殖して
水をかび臭くしてしまうのです。
この臭さを取るためには大変お金がかかります。
その上に、どぶ臭さや泥臭さも引っかかってくるのです。
もともと日本は一人当たりの雨量が少なく
世界平均の5分の一以下しかありません。
必然的に汚い水まで利用せざるをえないのです。
塩素とトリハロメタン
果たして塩素入りの水道水は安全なのでしょうか?
塩素は過程などから水源に入っていった
それ自体は毒性のない汚染物質が塩素と反応して化合物を作ります。
その化合物が分解していって発ガン性のあるトリハロメタンを発生させてしまいます。
カリフォルニア州保健局では、
1989年から1991年の間に妊娠した5144人の妊婦について、
水道水の飲用量と妊娠継続の調査を行っています。
この調査の結果は、75ppb以上のトリハロメタンを含む水道水を
一日にコップ5杯以上飲んでいた妊婦の16%が流産し、
それ以下の量、または濃度だった場合は、流産率が9.5%でした。
水道水のトリハロメタンをより多く摂取した妊婦の流産率は
そうでない場合の1.8倍になるのです。
その後行われた二度目の調査では、水道水をそのまま飲んでいる妊婦は、
トリハロメタンの少ない瓶入り飲料水を飲む場合と比べて
流産が5倍起こりやすいという結果が出たそうです。
水道水への対処
市販の浄水器を使うという手もありますが、
浄水器はたいてい活性炭とろ過装置の組み合わせでできています。
活性炭ならカルキ臭さは取れますが、
すべての有害物質が取れるわけではありません。
ろ過装置はさびや細菌は取れますが水に溶けているものは取れません。
五分間水を沸騰させ続ければ、
カルキ臭さはとれ、トリハロメタンも揮発しますが、
飲む水だけに注意していてはいけません。
塩素は分子量が小さく、シャワーやお風呂のときに
皮膚から吸収されてしまうのです。
結局のところ水源をどうにかしないといけません。
ヨーロッパやカナダでは安全なオゾン殺菌をはじめています。
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