無臭防虫剤
「たんすにゴン。亭主元気で留守がいい」の「ゴン」や、
白元の「ミセスロイド」、エステー化学の「ムシューダ」など、
無臭防虫剤が登場し、それまでの「パラゾール」や樟脳などの
臭い防虫剤を駆逐してしまいました。
今までの防虫剤に含まれていた、
パラジクロロベンゼン、ナフタリン、樟脳の木の抽出成分などは、
いずれも鼻につくようなにおいがありそれが害虫を寄せ付けないのと同時に、
衣服にしみこんでしまうのでした。
危険性
無臭防虫剤に含まれる成分は「エムペントリン」というもので
それまでのものとはまったく違います。
パッケージには「蒸散性ピレスロイド」と表示されています。
蒸散性とは蒸発して散りやすいことで、
そのため防虫剤に向いているのです。
「エムペトリン」は日本では農薬として認められていませんが、
家庭用品への法的な使用制限はないので、防虫剤として使われているのです。
そしてその毒性は明らかにされていません。
どうやら、衣服の大敵であるイガ(衣蛾)を殺す力が、
ゴキブリ駆除剤のジクロルボスや、
発がん性があって分解しにくいため使用が禁止された殺虫剤のBHCよりも
イガを殺す力が強いようです。
BHCは危険な農薬の代表で、急性毒性が強いため劇薬に指定されています。
そのBHCよりも急性毒性が強いのです。
イガも生き物です。
そのイガにこれだけ強い毒性が発揮される以上、
人間だってただではすまないでしょう。
しかし、人体に対する毒性データは明らかにされていません。
衣服の保存法
衣服を虫の被害から守るためには
接触できないよう密閉してしまえばいいのです。
ポリ袋とガムテープでくるむなり、
ポリプロピレン製の密閉型の衣料ケースに保管してもいいでしょう。
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