豚肉と抗生物質
スーパーで売っている豚肉の続きに
病変肉として廃棄されている部分があります。
要するに、病気の豚の明らかに食べられない部分は捨てて、
食べられる部分だけを切り取って売っているというわけです。
と畜される豚のうち70%に異常があり、一部廃棄の上で食用になっています。
この一部廃棄率は常に6〜7割はあるのです。
病気の種類や程度によっては全部、廃棄される場合もあります。
豚は本来清潔好きで、非常にデリケートな動物です。
しかし、狭い畜舎で飼われ配合飼料を与えると、
ストレスから胃潰瘍や病気になります。
もちろん生産者も黙ってみていませんから、
病気の治療や予防に躍起になります。
豚ははじめからいろいろな病気に慢性的にかかっているため
抗生物質などを大量に投与することになるのです。
また、病気の治療や予防だけではなく成長促進剤も飼料に混ぜられます。
これを食べさせると、栄養分の吸収がよくなり早く太るのです。
耐性菌
豚には人用の二倍近い量の抗生物質が乱用されていますが、
これは恐ろしい弊害を招くことになります。
抗生物質の効かない耐性菌を生み出してしまうのです。
そしてこれは人間にまで被害を及ぼします。
すべての抗生物質に対して耐性を持った菌が生まれてしまえば、
ちょっとした手術が命がけになってしまうでしょう。
現段階でも、抗生物質が効かない耐性菌で死亡する人が出てきているのです。
多剤耐性菌に効果があった最後の切り札の抗生物質、
バンコマイシンすら効かない耐性菌もすでに現れています。
早ければ2年、遅くとも10年以内に広がるだろうと警告する権威もいます。
抗生物質が発見される前の時代と似た状態になりかかっているのです。
多少価格が高くても、お金を出さないと健康な肉は手に入りませんし、
耐性菌がはびこり、人が死ぬことも増えてしまうでしょう。
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